朝焼け・日和田山・埼玉
関東の低山はかつて照葉樹林で覆われていた。
その片鱗は各地に点在する鎮守の森だ。
カシやシイが生い茂っている森をあちこちで見ることができる。
その点、写真のような落葉広葉樹、
とりわけ、コナラやクヌギは生活に必要なものをたくさん供給してくれたので、
里山ではおおいに大切にされたであろうと思う。
炭焼き材、腐葉土、椎茸木など、様々に活用された。
その後、用材としての価値が高まり、多くは杉や檜に取って替わられたが、
今、再びこれら落葉広葉樹が見直されてきている。
この撮影地となった日和田山でも、
今後、時間をかけ、杉檜を間伐し、
再び雑木の山に復元しようという計画が始まった。
カシ、シイ、コナラ、クヌギ、クリなどは大きく分けるとブナの仲間だ。
いわゆるドングリがなる木だ。
これらの木々を別名ハハソの木ともいう。
ハハソとは母祖のことだろうか。
太古の時代から、人が生きていくためになくてはならない木々であったのだ。
2005.1.2 Canon EOS5 24-85mm RVP100