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奥武蔵に生きる写真家の表現と日常

満月の晩に

Canon New F1 NewFD 4.5L/500mm +1.4x RDP

昨夜は満月だった。

こうこうと照る月明かりに身を投じ、森を彷徨うのは嫌いではない。

陰と陽の明暗は昼間のそれとはまったく違う。

満月の反射光(太陽→月→地球)が直射している場所。

すなわち光の当たっている場所だが、

そこではライトがなくても充分足元が見える。

目の良い者なら、新聞の見出していどの文字なら読めてしまうほどだ。

しかし、一歩、光の射さぬ陰の中に踏み込んだなら、そこは底知れぬ深い闇。

尋常ではない闇の中をふらふらと。

漆黒の空間を歩く快感とでも言おうか。

闇と光の狭間に立ったときに受ける印象は、

あたかも生と死の境界に身を置いたかのよう。

言葉では言い表せない、恍惚感なのだ。

写真は昨夜のものではない。以前写したもの。

今年は元旦が月齢1だった。

月と太陽が同時に発進。なにやら縁起が良いではないか。


話は変わるが、近頃Google Earthなるものに心酔している。

ご存知の方も多いと思うが、サーチエンジン最大手Googleの提供するアプリケーションサービス。

全地球を衛星画像で捉えたアトラスだ。

今まではEarthbrowserというアプリケーションを活用して、イマジネーションの旅をして遊んでいたが、これはそれ以上にはまっている。

(といってもゲームの話ではない。有益な道具の話なのだ)

ついでに言うと遥か銀河への旅ならCelestiaだ。上手くシュミレーションできると自在に宇宙空間を巡ることができる。それこそ、時空を超え、宇宙の終焉まで見る事ができるのだ。

これらのアプリケーション。いずれもフリーダウンロードできる。

さて、Google Earthだが、宇宙空間からズーミングしてゆくと個々の家々まで識別できるほど、至近距離から下界を望む事が可能なのだ。

そして一気に遥か大気圏外まで。

いつか観たマクロコスモスからミクロコスモスへの旅の本(名は忘れてしまった)を思い出す。

まるで幽体離脱した魂が瞬時に空間移動しながら旅しているような気分になってくる。

あるいはスペースシャトルの窓から覗いた感じに近いのか。

いずれにしてもこれさえあれば、居ながらにして世界の上空を旅する事ができる。

実際、通常の地図を見るのとは大違い。

離島や、山脈、川や湖、入り江など、手に取るように解る(気がする)。

とにかくすごいのだ。

僕にとっては、ものすごいツールを手に入れた感触だ。

なにしろ、未知なる場所の大まかなロケハンになってしまうのだから。

いや、それ以上のイマジネーションの宝庫かもしれない。

さて、今宵はアマゾン上空でも旅しようか、それともやはりアラスカか。

いや、スカンジナビアも面白そうだぞ。

■EOS5 EF2.8L/300mm RDP Collage