高麗川を歩いた 子どもたちの適応力に目をみはる! 巾着田〜摩利支天
何年ぶりかの「高麗川を歩く」プロジェクト。
今回は清流青空保育の会 ぽのぽのさんの主催で、
小中学生中心に、保育児の兄姉、保護者の方々総勢23名で歩いた。
行動時間は昼食を含め、およそ5時間。
スタート地点は、巾着田管理事務所前(トイレあり)とし、
9時半に歩き始めた。
ここから、12時を到達点のめやすに上流へ進む。
当初のもくろみでは、高麗橋を越え、横手渓谷付近までたどり着けるものと踏んでいたが、いざ歩き始めてみると、こどもたちは各々水遊びに熱中し、なかなか前に進まない。
結局、摩利支天淵までたどり着くのがやっとだった。
ここまでスタート地点からおよそ900メートル。
しかし、この摩利支天淵はS字に蛇行した高麗川の中でもとても美しい地点。
淵は深く、飛び込みに適した岩場があり、恰好のジャンプスポットとなっている。
初めは恐る恐る飛び込んでいた子どもたちだが、次第に慣れ、より高い位置から、あるいは、頭から飛び込む子もいたりと、その適応力の高さは目をみはるものがある。
摩利支天淵でたっぷり時間を取り、昼食。
食事もそこそこに、直ぐに遊び始める子どもたち。
名残惜しみながらも、13時出発。
帰路は元来た川筋を下って行き、巾着田管理事務所14時半帰着した。
往復とも川を辿った訳だが、上流へ向かうのと、下るのとでは、まったく水の感触も違い、子どもたちも朝の手探り状態から、すっかり川に慣れ、帰路は歩くと言うよりも、泳ぎ下るという様子。少しでも長く水に浸っていたい。そんな子どもたちの思いがひしひしと伝わってくる。
今回の経路 往復1,800m 標高差およそ2m
たった半日の川歩きだったが、様々な変化に富んだ川の様相にも順応。泳げなかった子、潜れなかった子、顔をつけられなかった子など、色々だったが、短い体験を通し、遊びながらそれらを自然に克服、見違えるような成長ぶりだった。
今日の体験は子どもたちにとって大きな自信となったことだろう。
それは各々の表情に表れている。
今回の参加者は、地元・市内の子は数名で、大半が市外から参加した子どもたち。
普段川遊び等には馴染みの少ない子も多かった。にも関わらず、皆の川への適応力・順応性そのものには顕著な差は感じられない。
(スタートラインがそれぞれ違うため、できることはそれぞれ違いはある)
子どもたちは、遊びの機会と場さえあれば、その場に俊次に適応、全てを遊びの対象として、次々と新しい遊びを見つけ出し、飽きることなく全力で没頭する素晴らしい力を持っている。無限の可能性とはそういうものだろう。
それは、都市部の子どもたちとて同じなのだ。けしてゲームばかりが遊びではないことは、子どもたちが一番良く知っているのではないだろうか。
必要なのは、機会と場。
地元の子でさえ、積極的に川遊びする子は減っている。
その原因は様々あるだろうが、子どもたちのポテンシャルは本来、計り知れないものがあるということを、おとなたちは忘れてはいけないだろう。
体験として学んだことが、何れ経験として生かされる。
人は体験するためにこの世界に生まれてきたという。
川は、体験と学びの場として、大きな可能性を持っている。
今回の川歩きを通して、私自身、改めて水(淡水)の素晴らしさ、
子どもたちの成長と可能性を思い知ることとなった。
これからも機会をみては、積極的に子どもたちを川や山へ誘って行きたいと思う。
■川歩きの基本スタンス
-
普段着で川へ入る(長ズボン)
-
靴はスニーカーのような活動しやすいもの(サンダルは×)
-
ザックの中の着替え、弁当等は濡れても良いようにしっかり防水
-
歩行は自分の技量と感覚で、川幅いっぱいの中から自己選択
-
年少者には積極的に力を貸し、皆で切り抜ける
-
トップを決め、その者より前には出ない
-
歩け歩けの行軍では無く、水と戯れながらのスローな関係
-
自然をむやみに荒らさない
■川歩きのコンセプト
-
水に慣れ親しみ、水の素晴らしさ、心地よさを知る
-
水流を体感することで、川の「流れ」、水の「怖さ」というものを知る
-
泳ぎの体験。着衣のままで泳ぐことを経験する
-
有事の際に着の身着のまま、躊躇無く水に飛び込めるような体験の場
-
いざというときは、水の中でも走って逃げる俊敏さの体験
-
川幅いっぱいの選択肢から、自己で道を決める・・・すなわち選択・決断意識の養成
-
歩き通した達成感を味わい、生きる力と養う
-
人間力、自然対応力の向上を狙う
■今回実行できたプログラム
-
浅瀬を使い、1人づつ水面を走る
-
着衣のままで水面に飛び込む
-
着衣のまま泳ぐ
-
ザックを浮き輪代わりに水面に浮かぶ
-
水流に逆らい上流へ向かって泳ぐことで流れを体感
-
川釣り(あんま釣り)のレクチャー
-
水切り遊び
okumusashi-bike.hatenablog.com
okumusashi-bike.hatenablog.com