Live! 憲法ミュージカルinさんたま「キジムナー」小平公演
Design:tatsuya atarashi
5月20日の小平市公演(ルネ小平)も大盛況♪
出演者決死の二回公演の甲斐あって、おそらく2,000名を超えるお客様が見えたのでは。
特に夜公演。追加が決定したのがつい一週間前にもかかわらず、いざ開場してみると、一階席はほぼ満席状態。二階席も解放することでようやく収まった。
実行委員会、出演者並びに多くのスタッフの情熱が伝わった。
平和憲法というお堅いテーマにこれだけ多くの人が集まったのはいったいいかなる理由か。
謎は深まるばかりであるが、分析は実行委員会に任せるとしよう。
先ずは、お疲れ様でした。いよいよ楽日に向け、体調を整え、万全の構えで臨んでいただき、全員欠けることなく全公演乗り切って欲しいと切に願う。
「海が見たかった」作詞 田中暢
海 海 海
どうしても
海がほしかった
ガマは
黒墨をながした
暗黒の中
雨 雨 雨
来る日も来る日も
雨と鉄の暴風
屍を離れるシラミ
たかる銀蠅
死ぬまで死ぬまで
生きていたかった
海 海 海
生きる海も
今は死の海
それでも
海がほしかった
小平市公演で耳から離れない歌がある。
とても悲壮な歌だ。
それでも生きたいという切なき願い。
青い海、澄んだ水・・・今一度・・・海を。
このミュージカルで上映するスライド素材として、どうしてもガマを撮りたかった。ガマとは沖縄本島南部に多く見られる自然洞窟・鍾乳洞だ。
隆起珊瑚や石灰岩質が浸食され空洞になったもの。戦時中、この中で数々の悲劇が起きた。
写真として難しい対象だと覚悟し、僕たちは「轟のガマ」(轟の壕)を訪れた。(糸満市)
クレーターのようにぽっかり窪んだ入り口を降りてゆくと、縦穴の洞窟がある。体をかがめて、漸く通り抜けられる狭さだ。さらに降りて行くと6畳程度の空間が現れる。脇には湧水が流れている。清らかな流れの音がする。
僕たちは更に奥へ進んだ。文字通り一寸先は闇。暗黒の世界だ。
同行した舞台照明家のK氏にポケットライトを舐めるように当てて貰い、撮ったのが上の写真だ。この先は崩壊している。自然崩壊なのか、爆撃によるものなのかは判らない。
この場所にどのくらいの人数が避難していたのだろう。そして、どれほどの命が・・・
ガマの入り口から天を望む。当時、ここから空を見上げることさえままならなかっただろう。当たり前のようにある空と海。だが、1945年のちょうど今頃、いかにその空と海が遠かったことか。
沖縄戦は3月26日から始まり、6月23日に終結したとされている。それから12年後の6月23日、僕はこの世に生を受けた。