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atarashism@blog

写真家の日常と表現

続 やんばる・精霊の森

今月2度目の沖縄取材から戻った。

見事に雨続きだったが、その分、しっとりとした「森日和」であった。

アカショウビンの鳴き声など聞きながら、気持ちの良い撮影もできた。

しかし限度があり、雷雨と豪雨にはいささか閉口だ。

 


沖縄北部、やんばるの自然は今、瀕死の状態だ。

海も、山も、生き物も。

とりわけヤンバルクイナノグチゲラは絶滅への道を急加速で進んでいるように感じた。

本土の人間は沖縄を楽園イメージで捉えがちだが、

リゾートとセレブ感覚だけでは沖縄の現状はけして見えてはこない。

へらへらと浮かれてばかりではいられない。

国家は「美しい国・日本」を執拗にアピールするが、

沖縄海岸国定公園に指定されている沖縄本島北部の海岸はほとんどが護岸工事を施され、美しい天然ビーチなどどこにも見当たらない。

本島でもっとも標高の高い与那覇岳(503m)も同じ国定公園に指定。なおかつヤンバルクイナなど貴重生物の生息域として特別保護区にまでなっているが、ここの森も伐採や、個人所有地の耕地化など、およそうっそうとした原始の森からはかけ離れた状態だ。

 

国定公園ていったい何だ。開発業者のためにあるのか。

ザル法でしかない法律など、意味をなさない。

皮肉なことに、最も豊かで美しいやんばるの森は、米軍が野外ゲリラ訓練のために管轄している森だという話を聞いた。

国家は沖縄に対して、いったい何をしているのか・・・

 


ヤンバルクイナは勢力を拡大し続けるマングースや捨て猫といった、言わば猛獣にいいように食われ続け、おまけに無数に走る林道は次々とアスファルト化、ご丁寧に道の両脇に深い側溝が付けられているのだが、この側溝に落ちてはい上がれずに命を落とすヤンバルクイナのヒナ、リュウキュウヤマガメなども多いと聞く。さもありなん。車だって溝に落ちたら人気のない山の中のこと、為す術も無く、立ち往生だ。そんな深い側溝が林道の両脇になぜ必要なのか。どう考えても土建業者の悪巧みと思えて仕方がない。

 

※沖縄取材では那覇在住の舞台照明家・K氏にたいへんお世話になりました。

改めて御礼申し上げます。

 

 
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